少子化、移民、格差、

柳沢発言の問題点は「女性は産む機械」だという点ではない。それは経済の比喩だと言っている。
問題なのは「一人アタマでがんばってもらうしかない。」こっちだろう。
この背景には、がんばるのは女だけだという認識がある。妊娠、お産の辛さを念頭にした発言かもしれないが、二人で協力してがんばらなきゃならない社会背景の方に目が向かなければ、政治家として失格である。
普通に考えても、夫婦から子供が何人産まれるか、一人からではなく二人から、何人産まれるか、と考えるもんだ。一夫多妻ではないので、二人から二人より多く産まれなければ、人口は減る。
一人アタマと言っている時点で、相当、大奥思想である。

ところで少子化って本当にまずいのだろうか?
日本はもう十分ウサギ小屋だ。適正な人口で広い家に暮らしたい。ディズニーランドや134号線はこんなに混んでなくていい。

では移民は受け入れた方が良いのか? そういえば最近、ボクの行くような飲食店のウエイトレスは日本人である方がまれだ。その意識は、単なる格差社会ではなく、人種差別を招く。

格差とはがんばることとがんばらないことが選択できるようになったと言うことなら、良いことじゃないかと思います。東大生卒エリートの息子は、私立に通えるから東大生、と、格差が固定するのはよくないが、長嶋や野村の子は野球がうまくあってほしい、宮崎や黒澤の子はやはり偉大な監督であってほしいと思いがちなのも事実だ。アタマの中に出来た地図を変えたがらないのだと古館は昔、言っていた。「息子の代になってから味が落ちたね」というのは、やはり連続性を求めているのである。そしてたまに、新所をつぶす放蕩息子や長い下積みの末に花が咲いた芸人が現れるからストーリーが生まれる。抜きつ抜かれつが多すぎるバイクのレースは見ていて疲れる。

ところで、差別と好き嫌いは違う。韓国人っぽさが嫌いな人って、私の周りには多いが、好みとしてはある程度理解できる。